犬走(いぬばしり)という言葉をご存知でしょうか? 家の周りの、特に建物の基礎の周囲に設けられた通路のような部分を指す名称です。

犬走って、一体何?
犬走とは、建物の外壁から少し離れた場所に設けられた細長いスペースのこと。コンクリートで固められていることもあれば、砂利が敷かれていることもあります。主な目的は、雨水が直接基礎に当たるのを防ぎ、建物の保護や湿気対策をすることです。

さて、なぜ「犬走」という面白い名前がついたのでしょうか?。
その由来には諸説ありますが、最も有力なのは、犬がその狭い場所をちょこちょこ走り回るのにちょうど良いスペースだったから、という説です。昔の家屋では、家の周囲に設けられたこのスペースが、犬にとって格好の遊び場だったのかもしれませんね。
また、他に「犬が通れるほどの狭い場所」という意味合いからきているという説や、家と敷地の境界線としての役割から「犬のように番をする場所」という意味合いで名付けられたという説もあります。

犬走に敷く砂利の種類
犬走には、その機能性を高めたり、見た目を美しくしたりするために様々な素材が使われますが、特に人気なのが「砂利」です。
1. 玉砂利:美しさと和の風情を
玉砂利は、文字通り丸みを帯びた小石のことで、犬走に敷くことで非常に美しい景観を作り出します。
- 見た目の美しさ: 自然な色合いと丸い形状が、庭や建物の雰囲気を和らげ、上品な印象を与えます。
- 水はけの良さ: 砂利の間から水がスムーズに浸透し、水たまりができにくいのが特徴です。
- 雑草対策: 砂利を厚めに敷くことで、雑草が生えにくくなる効果も期待できます。
和風の家屋はもちろん、モダンな住宅にも馴染みやすく、手入れも比較的簡単なので、多くの方に選ばれています。
2. 防犯砂利:安全を守る心強い味方
最近特に注目されているのが、防犯用の砂利です。これは、その名の通り防犯効果を目的として開発された砂利で、犬走に敷くことで侵入者への抑止力となります。
- 大きな音: 防犯砂利の上を歩くと、「ジャリジャリ」と非常に大きな音が出ます。この不快な音は、侵入者が物音を立てることを嫌がる心理を利用したもので、侵入を諦めさせる効果が期待できます。
- 侵入者への警告: 大きな音は、住人や近隣住民に異変を知らせる役割も果たします。
- 多様な素材: 砕石や発泡石など、様々な素材の防犯砂利があり、音の質や耐久性もそれぞれ異なります。
もしご自宅の犬走の活用を考えているなら、玉砂利で美しい空間を演出するもよし、防犯砂利で安心をプラスするもよし、ぜひ検討してみてください。